病院って病気が治るところ

ドクターズ③

 

最近、ドクターズ③というドラマが私のお気に入りだ。

特に、高島政伸さん扮する森山先生(院長代理)が面白い。

 

第二話の最後に、

森山院長代理が度重なる患者さんからの

クレームで壊れるシーンがあった。

そして、病院の入り口にことも有ろう事か、

次のような張り紙を貼ってしまう。

 

“この病院に来られても、

必ず良くなって帰れるとは限りません。

病気がなおらないこともあるし、…。

その点をご理解の上お入りください”

 

これを見て、天才外科医の相楽先生が

“森山先生が壊れちゃった”

と発言する。

 

皆さんは、この張り紙をみて、

“こんな医者なんて信じられない!”

と怒りを感じるのだろう。

 

しかし、私は、有る出来事を思い出した。

私が、まだ新人のころなので、もう十五、六年も前の話だ。

 

その患者さんは、歩いて入院された。

しかし、入院中に急に状態が悪くなった。

末期の癌の方であった。

しかし、その方は自分の病気の事を知らなかったので、

なんで、そうなるのかわからなかった。

当然のことだ。

 

そして、ベッドサイドにいた私にボソッといった。

“病院って、病気が治るところだと思ってたんだけどねぇ…”

 

若い私には、刺さった言葉であった。

 

あれから、随分長い時間が経った。

 

私は、どれだけ成長できたのであろうか?

 

…。