仲間さがし

疲れた時に読む本

 

疲れた時に読みたい本がある。

私の場合は畠中恵さんの“しゃばけ”シリーズだ。

今読んでいるのは、その最新刊“えどさがし”だ。

主人公は、江戸の大店である薬問屋の若旦那である。

妖の血を引くクオーターだが、江戸に知れ渡るほど体が弱い。

その若旦那の周りは憎めないおかしな妖たちが集う。

若旦那の妖としての特別な能力は、

人には見えない妖が見えるぐらいだ。

身体はとびきり弱いが、聡明で優しいので、色々な問題や悩みを抱える人を

助けていくお話だ。

 

さて、なんで、疲れた時にこの本が読みたくなるかというと、

この身体の弱い若旦那の“愛され感”が羨ましいのである。

この若旦那には、佐助と仁吉という妖のお世話がかりがついている。

彼らが、この世の何よりもこの若旦那の身体を心配して世話をやく。

そして、周りに集う小さな妖たちも、お菓子欲しさではあるが、

若旦那のことが大好きなのである。

 

つまり、“若旦那は周りの仲間に非常〜に愛されている”のだ。

 

大都会に住む人ほど、孤独を感じるらしい。

リーダーや責任のある仕事に就くほど孤独を感じるものだ。

 

だから、“愛に溢れた仲間たち”に憧れるのだろう。

“愛に溢れた仲間たち”を欲しいと思ってもそう簡単ではない。

一朝一夕にできるものではないのだ。

 

常日頃の自分の行いの結果が、今の現状であろう。

 

ということは、疲れて“しゃばけシリーズ”が読みたくなったら

日々の自分の行いについて考える時かもしれない。

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