The road of “神の手”③
最近、
“腹腔鏡手術にまつわる事件・事故”
の話をよく聴く。
私も、外来をやっていて
“腹腔鏡は危なくないですか?”
と聞かれることが多くなった。
私の答えは、
“もちろん、大丈夫!”
さて、そもそもなんで
“腹腔鏡の手術は危ない”
と言われるのでしょうか?
ここで、危ないかどうかを論ずる前に、
私が確実に言えることは、
“腹腔鏡手術はマスターするのが難しい”
ということです。
主な理由が三つあります。
一つ目は、
腹腔鏡手術には、遠近感がありません。
だから、慣れていないと糸がつかめません。
二つ目は、
腹腔鏡手術では、
鉗子(手術する道具)を動かす時
前後左右が逆になります。
すまり、鉗子を前に動かしたいときは、
自分の手を後ろに動かします。
三つ目は、
腹腔鏡手術では、触感がありません。
だから、慣れていないと組織をどれぐらい
強く掴んでいるかわかりません。
無理すると組織に傷がつきます。
はて、
糸がつかめなくて、
前後左右が逆で、
触感がない・・・
確かに、難しそう。つづく・・・
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