ここで、産婦人科医がよく使うホルモン剤の説明をします。
大きく分けて、我々は、二種類のホルモン剤を処方します。
それらは、
⑴ 低容量ピル:避妊や月経痛の緩和目的に使用
⑵ ホルモン補充療法:更年期障害•骨粗鬆症の治療に使う
その薬に含まれている主な製剤は、エストロゲンとプロゲステロンです。ということは、⑴と⑵は同じものなのでしょうか?
その答えは、当然、同じではありません。
正、何が違うかというと、エストロゲンの種類が違うのです。
端的にいえば、⑴は、非天然エストロゲン(結合型エストロゲン)で、⑵は、主に天然エストロゲン(エストラジオール)を使っているのです。そんでもって、⑴は、排卵を止めるため、避妊効果があります。⑵は、排卵を止めないため、避妊効果がありません。したがって、避妊目的で⑵のホルモン剤を飲むと妊娠することがありますから、ご注意を!